この記事では、利用者が多いマーケティングツールであるUTAGEとLステップを比較します。
UTAGEは、ここ最近特にWEBマーケターの間で注目される最新の集客ツールですが、LINE公式の機能も十分活用できます。
一方、LステップはLINE公式アカウントの拡張ツールで、LINE公式アカウントをより便利に使うためのLINEに特化したツールです。
- UTAGEがあればLステップはもう不要?
- Lステップが優れている部分はどこ?
- UTAGEでどこまでできるの?
といった疑問を解決する内容を記載しますので参考にしてみてください。
UTAGEとLステップの概要と特徴
UTAGEはLINEだけでなくオールインワンツール、LステップはLINEに特化したツールですが、もう少し詳しく解説します。
UTAGEの概要、特徴
UTAGEはコンテンツ販売を中心に今話題のマーケティングのオールインワンツールです。
LステップでできるLINEの拡張機能としてできる、LINEの一斉配信、ステップ配信、セグメント配信、リマインダ配信、クリック計測などができるだけでなく、
【UTAGEの主要機能の一例】
- LステップでできるLINEの拡張機能(LINEの一斉配信、ステップ配信、セグメント配信、リマインダ配信、クリック計測など)
- メール配信
- メールアドレスとLINEの紐付け
- ページ作成機能
- 会員サイト構築機能
- 決済サービスとの連携
- 動画アップロード機能
など、本当にUTAGE一つでマーケティングの仕組みを作れるツールです。
UTAGEは、「スタンダードプラン」(月額21,670円税込)と「ライトプラン」(月額9,700円税込)の2つのプランがあります。
この価格でLINEだけでなく、販売の仕組みを作れるのでかなりお得な金額だと言えます。
Lステップの概要、特徴
Lステップは、株式会社Maneqlが提供しているLINE公式アカウントの機能の拡張に特化したLINEマーケティングツールで、同様のツールの中では一番有名です。
Lステップの特徴は、BtoC企業と個人の消費者の取引をターゲットとし、LINEを基盤としたマーケティング業務を自動化していることにあります。
LINE公式アカウントを有効に使いこなしたい人は、Lステップを使うことでLINEと連携するとさらに機能を充実させられるという利点があります。
【Lステップの主要機能の一例】
- セグメント配信
- リマインダ配信
- 予約機能
- 流入経路の分析
- リッチメニュー
など、集客や販売に向けた重要な機能が用意されています。
Lステップの料金体系には3つです。「スタートプラン」(月額2,980円税込、「スタンダードプラン」(月額21,780円税込)、「プロプラン」(月額32,780円税込)が用意されています。
Lステップの主要機能はUTAGEでもある?一部できない点も解説
Lステップの主要機能について、UTAGEと比較して機能、費用、使い勝手の観点から解説します。検証結果をまとめたので、LステップをUTAGEと比較する際に、ぜひ参考にしてください。
LINEの配信機能
UTAGEは、LINEの配信において十分な機能が備わっています。また、Lステップ同様に便利な置き換え文字も可能です。
【配信機能】
- 一斉配信
- シナリオ配信
- リマインダ配信
- セグメント配信
- 画像配信
さらに、Lステップは配信直後にはアクション設定ができませんが、UTAGEは配信直後から設定できる利点があります。
一方で、LステップはLINEスタンプや位置情報を送れる反面、UTAGEにはこれらの機能はありません。
テンプレート
テンプレートについては、UTAGEもLステップも種類が豊富で簡単に作成できるようになっています。
ただ、UTAGEはLステップのように、スタンプや位置情報を送信する機能、また一斉配信やステップ配信などでテンプレートを送信する機能がありません。
リッチメニュー
リッチメニューでは、UTAGEも基本的にLステップと同じでレベルの作成が可能です。
UTAGEにはLステップのようなテンプレートはありませんが、レイアウトに豊富なデフォルトが用意され、比較的自由にレイアウトの設定ができるようになっています。
アクション管理
機能 | Lステップ | UTAGE |
メッセージ送信 | 可 | 可 |
シナリオ移動 | 可 | 可 |
テンプレート送信 | 可 | 可(一部制限あり) |
タグ操作 | 可 | 可(ラベル) |
リマインダ操作 | 可 | 可 |
イベント予約操作 | 可(予約管理機能) | 可(イベント機能) |
ASP | 無 | 無 |
コンバージョン機能 | 有(制限あり) | 無 |
対応マーク | 有 | 有(メモ可) |
ファネル分析 | 可 | 可 |
Lステップ、UTAGEともに、LINEメッセージの送信や購後のシナリオ移動、リマインダ操作、ファネル分析についてはそれぞれ同様の機能があります。
また、イベント予約操作についても、UTAGEは「イベント機能」、Lステップは「予約管理機能」と名称の違いはありますが、定員枠の調整や予約受付、リマインダメールの配信など、どちらも十分な機能があります。
タグ操作機能は、Lステップでは「タグ」、UTAGEでは「ラベル」と名称が異なりますが、同等の機能があります。Lステップは、LINE友だちをタグ付けすることにより、友だちをグループ化して分類します。その分類により、あらかじめ設定したアクションによって、専用のリッチメニューの表示やリマインダ配信、シナリオ配信など、目的に沿ったアプローチができます。
次に、UTAGEとLステップの主な異なる機能について解説していきます。
テンプレートの送信については、Lステップ、UTAGEともに機能があります。ただ、UTAGEにはLステップのように、スタンプや位置情報を送信する機能、また一斉配信やステップ配信などでテンプレートを送信する機能がありません。
ASP機能はUTAGEにのみあり、Lステップにはありません。Lステップでこの機能を追加するにはLIGETを別途契約することで連携できますが、月額三万円の別途費用が発生します。
クリック計測
UTAGEでは、すべてのプランでメールとLINE、SMSのクリック測定ができます。一度設定することで、アカウント内すべてのシナリオの計測ができます。このクリック分析により、送信数に対する開封数と開封率、クリック数とクリック率などを把握できます。
Lステップは、プロプランとスタンダードプランにはこの測定機能が有効ですが、スタートプランは対象外となっています。
回答フォーム
UTAGEにも、Lステップの「回答フォーム」のようなシナリオ内アンケート機能があります。
目的によって2つの選択があり、一つは新規でアンケート用のシナリオを作成する方法、もう一つは既にあるシナリオ内でアンケートを作成する方法です。
前者は、単にアンケートを取ることが目的の場合におすすめです。後者は、シナリオ内で作成したアンケートを使用することで、LINE登録後にメールアドレスを取得できます。よって、LINE情報とメールアドレス情報を紐づけし活用する場合に有効な方法です。
ただし、UTAGEでは、Lステップのようにアンケートフォームに画像は入れられません。
スタッフユーザーの追加
Lステップのプロプランでは、Lステップアカウントを共有するスタッフ数は無制限で、必要に応じて無制限に増やせる利点があります。大規模なプロモーションを扱う企業や、スタッフごとに役割を割り当てて作業を進める場合などにも、Lステップでは複数の人が同時に作業できるため効率的です。
なお、Lステップのスタートプランやスタンダードプランでは、Lステップアカウントを共有することはできません。
一方で、UTAGEのスタンダードプランでは、1つのアカウントにログインできる人数には最大で5名までの制限があり、ライトプランではアカウントの共有ができません。
UTAGEがLステップより優れている点
UTAGEについて、Lステップより優れている機能に焦点を当てて検証しました。以下に具体的な機能を挙げて比較結果をまとめたので、UTAGEをLステップと比較する際の参考にしてください。
LINE公式アカウントを無制限に連携できる
UTAGEのスタンダードプランでは、無制限にLINE公式アカウントを連携できます。月額21670円のスタンダードプランであれば、必要なだけLINE公式アカウントを連携させることが可能です。
一方で、Lステップでは、連携させるLINE公式アカウントの数は、1契約につき1アカウントまでのため、アカウント数に応じた契約数が必要です。
例えば、Lステップのスタンダードプランを利用している場合、2つのLINE公式アカウントを連携させるには、2つのスタンダードプランの契約が必要です。その結果、月額55,600円の費用が発生します。
要するに、LINE公式アカウントを2つ以上連携する場合、最初からUTAGEのスタンダードプランを利用する方が費用を節約できます。
コスパ
UTAGEは、マーケティングに必要なすべての機能を提供しており、他のツールを契約する必要がないため、コスト面でも安定しています。
一方、Lステップでは月額費用の他に、LINE公式アカウントの利用料および構築代行費用(50万円から100万円程度)が必要です。さらに、ランディングページや会員サイトの作成には、別途ツールの契約が必要であり、その際にはそれぞれのツールに月額30,000円ほどの費用が発生します。
このような点を考慮すると、UTAGEはコスパ抜群です。
流入経路
UTAGEは、ライトプランからランディングページのアクセスから流入経路を分析できます。ユーザーの傾向を理解できるため、需要のある経路を把握することで、集客の効率化を図ることができます。
一方で、Lステップの流入経路の分析機能は、プロプランのみとなっています。
配信方式の選択(経過時間 or 時刻で配信)
UTAGEは、メッセージごとに配信のタイミングを選択できるメリットがあります。ステップ配信では送信の配信日時を指定でき、シナリオとして設定できます。
具体的には、ユーザーがLINEに登録してからの配信のタイミングを設定できます。
【UTAGEの配信タイミング】
- ユーザーがLINE登録した直後に送信
- 経過時間:ユーザーがLINE登録後、設定した経過時間に送信(分・時間・日数単位で設定可)
- 設定時刻:ユーザーがLINE登録後、設定した時間に送信
UTAGEはこの機能により、ユーザーごとに適切なタイミングで定期的にアプローチができる利点があります。一方で、Lステップは、配信のタイミングは事前にシナリオごとに選択する必要があり、後から変更ができません。
アフィリエイト可能
UTAGEは、スタンダードプランでアフィリエイトが可能です。つまり、UTAGEを利用している人は、紹介報酬を得られます。
一方で、Lステップにはアフィリエイトはありません。
友達にメモを記入できる
UTAGEには、LINE友だちにメモを残せる機能があり、Lステップの「対応マーク」と同等の役割です。プロファイルのように、ちょっとしたメモとして活用できます。
アクション設定がシナリオ購読直後でも設定できる
UTAGEは、シナリオ購読直後からアクション設定ができます。
UTAGEはいつでもアクション設定ができるため、随時ユーザーの反応に合わせ、ラベル付けたり、リッチメニューを変更するなど、タイムリーなアクション設定を行えます。
この点については、Lステップはシナリオ購読の直後にはアクション設定ができないことがデメリットとして挙げられます。
Chatwork、スラックへの通知
UTAGEは、LINE友だちからメッセージが送られた際に、ChatworkやSlacへの通知を受けることができます。これはLステップにはない機能となり、Lステップにおける通知はLINE Notifyのみです。
まとめ
今回は、広く利用されているUTAGEとLステップという2つのマーケティングツールについて比較しました。
UTAGEは、このツール一つでマーケティングの仕組みを完成できるため、LINEを含めた幅広い機能を備えています。そのため、他ツールを必要としないことから、管理にかかる手間や時間、コストを大幅に削減できます。
一方で、Lステップは、LINE公式アカウントを主にビジネスを展開したい人におすすめのツールです。集客や販売に向けた重要な機能が備わっているため、LINEと連携させることで機能をさらに充実させられます。
UTAGEとLステップの利用を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。